ウィザード

「ウィザード」は、通常の52枚のトランプに加え、4枚のウィザード（最高）と4枚のジェスター（最低）が含まれた全60枚のデッキを使用するトリックテイキングゲームです。このゲームは複数ラウンドにわたりプレイされ、最終的に最も高いスコアを獲得したプレイヤーが勝者となります。

ゲームの進行

各ラウンドでは、プレイヤーに配られるカードの枚数が増えていきます。例えば、1ラウンド目には1枚、2ラウンド目には2枚、3ラウンド目には3枚と進行します。トランプスートは、配られなかったデッキの一番上のカードをめくることで決定します。スートが現れた場合、そのスートがトランプスートとなりますが、ジェスターが出た場合はトランプなしのラウンドとなります。ウィザードが出た場合、ディーラーが4つのスートの中からトランプを選択します。ディーラーが「トランプなし」を選ぶことはできません。最後のラウンドでは、すべてのカードが配られるため、トランプは存在しません。

各プレイヤーはラウンドの開始時に、何回トリックを取れるかを予想します。この予想がスコアに大きく影響します。

トリックのプレイと勝利

トリックのプレイは、基本的には一般的なトリックテイキングゲームのルールに従います。プレイヤーがスート付きのカードを出した場合、他のプレイヤーも同じスートを出さなければなりません。ジェスターがリードカードとして出された場合、次のプレイヤーがリードスートを決定します。ウィザードがリードされた場合、他のプレイヤーは好きなカードを出すことができます。ただし、ウィザードやジェスターは、持っているカードがリードスートであってもいつでもプレイ可能です。

トリックの勝者は以下のルールで決まります。ウィザードがプレイされた場合、最初に出されたウィザードがトリックを勝ち取ります。ウィザードがない場合は、最も高いトランプを出したプレイヤーが勝ちます。トランプがない場合は、リードスートの中で最も高いカードを出したプレイヤーが勝ちます。全員がジェスターを出した場合は、最初にジェスターを出したプレイヤーが勝者です。

スコアリング

すべてのトリックが終了すると、プレイヤーはそのラウンドのスコアを計算します。予想通りにトリックを取れたプレイヤーは、20ポイントに加え、取ったトリック1つにつき10ポイントを獲得します。予想が外れた場合、予想と実際のトリック数の差に応じて、トリックごとに10ポイントがマイナスされます。

一般的なバリアントとして、そのラウンドで予想されるトリック数の合計がラウンド数と一致しないようにするルールがあります。これにより、少なくとも1人のプレイヤーが予想を外すことが強制されます。